誕生日にはなにが欲しい?
*誕生日には*
「誕生日にはなにが欲しい?」
HR終了後。
筧は同級生の
に問う
殆どの生徒は帰宅、または部活動へと行き
現在教室には既に二人きりとなっていた
「誕生日?ん〜?何かくれるの?」
「お前が欲しいのならな」
「んー、そう言われると...」
腕組みし考え込むはかなり面白い顔になっていただろう
筧が笑いを堪えていた
「っな、なに堪え笑いしてるのよ!!」
「いや..悪い、
が余りにも面白い顔をしていたもんだから..クク」
「も〜!!筧の莫迦〜〜!!」
堪え笑いにかんが触わったのか
はそのまま帰ってしまった
唖然
それしか筧の心境に合うものは無い
慌てて追い付いても突き放しはしないが
話しもしない
「“まさか..あれだけで怒るなんて..オレのお姫さんは気難しいな”」
「“ツーーーン”」
結局そのまま
の家に付いてしまい
別れも告げられぬまま
は家へと入ってしまった
ポツン と一人
筧だけが残ってしまった
「このままじゃぁ只のストーカーじゃないか...(ボソっ」
「
、おはよう」
「........“ツーン”」
翌日の朝
機嫌はあまり期待していなかった筧だが
ここまで
の機嫌が悪いと流石に筧のハートも傷付くというか...
結局あのまま一週間が経ってしまい
の誕生日は今日この日である
最後の神頼み
最終手段は
「
っ!欲しいものだけでもいい、口を利いてくれ!!」
神頼みならぬ頼みだったり
「...“ツーン”」
「
...」
「...お金じゃ買えないものがいい」
それだけ言うと
は部活に行ってしまった
「お金じゃ..買えないもの?」
教室に残された筧はそのウンチク及びなぞなぞなのかクイズなのか
解からない問題を残されたままその場に立ち尽していた
その後、水町に呼ばれるまで突っ立ったまま考え込んでいた事は誰にも秘密
部活終了時間
筧は
を探して体育館へ向う
だが体育館には
はなく
居たのは
の部の先輩達
「あの..」
「あれ?筧君だっけ、
はついさっき帰ったよ?」
「え...どのくらい前ですか?」
「本当についさっきだから...走れば間に合うよ」
礼もそこそこに筧は一階まで階段を駆け降りた
途中生徒に先生にぶつかったが
今の筧にはそんな暇は無い
暗い玄関を駆け抜け
帰り道を急ぐ
「
ーーーっ!!」
一人歩く
を見つけた筧
追いついたと思って腕を引く
「
..」
「筧...なにさぁ」
「...これ..」
「?」
少し萎れた花だった
「..さっきお前を追いかける時に花壇の前を通ったんだ」
「...取ったの?」
「..その......思い付かなかったから..花くらいは..」
「...ふーん」
「..この前は悪かったから.
の考える顔も可愛いから 許してくれないか?な?」
「..もともとあの事で怒ってないんだぁ」
「は?」
「ただ...意地はっちゃっただけ...うん、ありがとう 筧」
脱力
気が抜けた
許してもらっていた事にも今までの疲れは一気に取れた
苦笑しながら頭を掻く筧
それを微笑しながら見上げてくる
「そう..か.....はは、良かった.....」
「それより...本当に筧が花を摘んだの?」
「..ああ」
「..乱暴な摘み方だね」
「...花なんて摘んだ事無ぇんだよ...」
「..あはははっ」
「?」
「ありがとう、お金じゃ買えないものだね」
「俺は何も..」
「気持ち、私にしてくれた気持ちはお金じゃ買えないデショ?だから」
“ありがとう”
誕生日には 素敵な気持ちを
完
=アトガキ=
晃さん 如何ですか?一応 甘を目指して書いたリク夢です
これで満足して下さい なんて言える立場じゃ有りませんが
実はこの作品お題もはいってたりしちゃったりします。あしからず
これからどんどん腕を上げたいと思っているので
今後に少なかれど応援して下さい
それでわ。