もしも 夢が叶うなら・・・









H O R E T A Y O W A M I









「死ぬほど、美味しい物が食べたい」





木漏れ日の中。


甘い答えが返ってくると期待していた俺は、がっくりと肩を落とす。





「あと、これでもかって言うぐらい寝たい」


「お前は・・・色気より食い気か。」


「当たり前じゃない」





は、なんていうか、こう・・・


食うこと、寝ることが好きだ。


居眠り体制に入ったとおもったら、夢ん中で必ずなんか食ってる。





 『ヒル魔酷いわ!』


 『んだよ』


 『私のケーキ、勝手に食べちゃうんだもの!』


 『・・・俺は甘いもん食えねぇよ』





こんな会話、しょっちゅうだ。





「でも、どうしたのよ、ヒル魔」


「何が」


「いきなり『夢が叶うなら何する?』って聞いて」


「・・・1つ叶えてやろうかと思っただけだ」


「ホント?!やった!」


「でもさっきの答え聞いて止めた」





俺はの膝に頭を乗せ、ごろんと横になる。





「何で?叶えてよ〜」


「嫌」


「嫌はダメ」


「無理」


「ちょっと、ふざけないで」





俺の髪に手櫛を通しながら言う





「ふざけてんのはどっちだよ」





俺はいきなり体を起こして、と目を合わせる





「ふざけてんのは、お前の方だろ」


「何が?」


「・・・何で何も欲しがらねぇんだよ」


「え?」





の頬手を添え、そのまま滑らせる。





「美味いもん食いてぇとか、寝てぇとか・・・の願いは、そんなもんか?」





頬を滑っていた俺の手は、の唇で止まった。





「もっと・・・俺を欲しがれよ」





今度は、のサラサラの髪に指を絡めて、低く唸る。





「俺がどんだけ欲求不満か分かってんのか?」


「・・・」


「宇宙一周以上の不満が溜まってんだぞ」


「・・・」


「お前が嫌がるかもって思ったら、キスもできねぇし。・・・それ以上なんて、もってのほかだろ」





髪から手を離して、の手を握る。





「お前の前だと、全てが狂っちまう・・・惚れた弱みってヤツは、怖ぇな」





の存在を確かめるように、の指に、自分の指を絡ませる。





「せめて、俺と一緒にいる時ぐらいは、俺のこと考えろよ」


「・・・わかった」


「たまには、俺を欲しがれ」


「・・・うん」


「キスも、いくらでもしてやるから」


「・・・・・・じゃあ、して」


「ん?」





は絡めていた手を解き、俺の首へと回す。





「キス。してくれるんでしょ?」


「・・・いいのか?」


「うん」





その言葉を聞くのと同時に、俺はの唇に自分のそれを重ねていた。





「んっ、ん・・・」





足りなかったものを補うように、俺は何度も何度も口付けた。


しばらくの沈黙の後、ちゅっと小さな音を立てて、口を離す。





「・・・好きだ、


「知ってる」


「ケケケ、やけに自信過剰だな」


「いいでしょ、これくらい」


「まぁな」





の横に座り直し、手を絡める。





「ずっと、お前と一緒にいたい」


「私も」


「ずっと、と繋がってたい」


「私も」





そう言って、俺の肩に頭を預ける





「・・・じゃあ、繋がるか?」


「もう、手繋いでるじゃない」


「違ぇよ。体で・・・」


「な、何言ってんのよ?!///」





バッと俺から飛び退く





「ケケケ、まだしねぇよ」


「・・・まだ?」


「まぁ、」





夜のお楽しみって事にしとけ





俺は、ふっ との耳に息を吹きかけ、昼寝体制に入る。


顔を真っ赤にしたを薄目で見ながら・・・





「・・・おやすみ、のキスはしてくれねぇの?」


「誰がするか」


「じゃ・・・今ここで、喰っちゃってもいい?」





体を起こして、の方に手を伸ばす。


「お、おやすみっ」


ちゅっ からのキス


それは一瞬だったが、その一瞬で俺はの頬を捕らえ、自分が飽きるまでキスを続けた。





やっと口を離してやると、真っ赤な顔で抗議してくるの姿が目に入った。


俺はそんなに、悪戯っぽく笑いかけ、地面に寝そべった。









「おやすみ、マイハニー」









そよそよと風が吹き抜ける、ある午後のお話    .























+ fin +























*** ア ト ガ キ ト イ ウ ナ ノ イ イ ワ ケ ***

ごべん゙ばざい゙!(既に血だらけ)

『ヒル魔でほのぼの』リクを下さった、皆様へ。

ほのぼの=いちゃいちゃ ・・・って解釈してます、ゴメンナサイ(沈



『ヒル魔でほのぼの』って、かなり難しいですよ(ぇ

どうしても、あっち書きたくなってしまって、何度も挫折しました。(現在進行形で

しかもこのリク、BBSだけでなく、MAILでも来てたもので・・・

かなりの方が、ほのぼのヒル魔を見たかったんですね・・・

スミマセン、あぷ遅れまして。

しかも、このザマですよ・・・

あはは。もう笑うしかありません(笑えない



では、お目汚し大変失礼いたしました。