* 悲しき電車 *










私はとある郊外に住む 高校1年生です

今日は、私の付き合っている彼と久々にデートした話をします。



「駿、久しぶりだね。変わりない?」

「ああ、 はどうだ?」

「うん、変わりない」



私の彼は同じく高校一年生で、筧駿くん

私の自慢の彼です

駿はアメフトをやっていて、部活部活と多忙な毎日を送っているせいか

私と会う時間が殆どありません

会えない理由の半分は私の家が電車に乗らないといけない距離というのもありますが

それでも彼はこうして、多忙な日々の間に時間を作って会ってくれます

電話もしてくれます

今日は私が駿の家にお邪魔することになっていたので

私が電車に乗ってはるばる都内までやってきました



「おばさんは?元気?」

「ああ、元気すぎるくらいだ。」

「おじさんは?」

「同じく」

「シェパードのグズタフは?」

「元気だ、っと・・・グズタフじゃなくて、グスタフだ」

「あ、ごめんね  じゃあ」



おじいちゃんは?  私がそう聞こうとしたら駿は はぁ

と大きくため息を吐き、私に体を向けました



、俺の家族なんてどうでもいいだろ?
俺と居るんだ、俺達の話をしよう」

「うん///ごめんね。」



それでも家に向かう間これといって会話はなく、私たちはあっというまに家について



「あら、 ちゃんじゃない、元気?会いたかったわ」



私たちを迎えてくれたのは駿の家の人たちで

みんながみんな、良く来てくれた

早く家に嫁がないかい?

なんて言ってくれる



「お久しぶりです、おかげさまで元気にしています。
おばさまがたはお変わりありませんか?」

「このとおりよ!それより ちゃん、この服着てもらえないかしら?
絶対 ちゃんなら似合うわ」

「え!あ、ありがとうございます。大事にさせてもらいますね」



それから私はおばさんと笑いあいながら話していると

とうとう駿が もう良いだろ? と言って私を連れて二階に上がっていきました

私たちは特に話すことも無く、駿に後ろから抱きしめられながらお昼寝をしたり

本を読んだり、駿が私の髪で遊んだりと

静かな時間をすごすばかり

でも、私たちには・・・・・・私にはとても心地のいい時間です

そんな時間が過ぎていけば、必ずお別れの時間が来るわけで

私たちは駅へと向かいました

そしていつも会話が成るのはこの頃で、別れ際になってちゃんとした話をするんです



「今年の夏休み、どこかに行く予定とかあるのか?」

「ううん、とくには無いよ」

「そうか、じゃあ夏休みは家に泊まりに来いよ 母さんが喜ぶし俺も嬉しい」

「いいの?でも部活は?」

「部活のある時間帯は も部活見に来ると良い、興味あるんだろ?」

「うん、わぁ 楽しみ!」



そして二人して電車に乗り込む

駿は電車に乗って、私の降りる駅まで着いてきてくれます

すこし、申し訳ないような気がして 前に ごめんね って言ったら

良いさ、俺が普段あまり会えないから、会った時は出来るだけ長く一緒にいたいだけ

そう言ってくれた時は本当に嬉しかったよ

次は〜    、    、 お降りの方はお忘れ物の無いよう、
足元にお気をつけてお降り下さい

家を出たときから握っていた手は電車の中と外の立場でもずっとつながれていて

私が電車から降りると 握る力が少しだけ強くなる



「電話して」

「ああ、 もな・・・・・・・・・その・・・」

「? なぁに」

「好きだ」

「うん、ありがとう   私も好き」



そう言うと駿はいつもにっこりと笑ってくれる

発車のアラームが鳴って、扉が閉まる寸前に手を放して

そして駿は軽く口付けてくれる

駿のしてくれることは全部嬉しいけど

いつか首が挟まるんじゃないかって怖いよ、駿

別れた後、耳たぶまで赤くしている私はいつも駅長さんに笑われる

眠れない夜は、駿の所為だよ?

明日また、その声を聞かせてね

おやすみ・・・また明日。











=アトガキ=

はぁ〜い、お久しぶりです皆様!
今回は筧です!なんか久しいですよね、筧クン!ラストあっぷはいつだっけ?
今回は少し甘いほのぼのです

実は北斗、甘や激甘、ほのぼのは好きですが書くのが苦手です
ほのぼのになっていたでしょうか?
ギャグ甘とかそういうのだったら 楽しんで書くのになぁ
取り敢えず、久々の駿でした!